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板門店(パンムンジョム)を知っていますか?ニュース等で耳にしたことがある方も多いと思います。板門店(パンムンジョム)は、朝鮮戦争の休戦調停が調印されたところであり、軍事境界線上にある地です。朝鮮半島の非武装地帯の真ん中にあります。朝鮮戦争休戦以来、板門店(パンムンジョム)では、幾度となく軍事会談が開かれ、南北会談の窓口として、世界から注目を集めてきました。南北民族分断の悲劇の地であり、対話の窓口として民族統一の期待を背負ったこの地は、実は大勢の観光客を惹きつける観光地でもあります。今回は板門店(パンムンジョム)の歴史的背景とその見所についてまとめました。
板門店(パンムンジョム)は元々ノルムルリという名前の寂しい田舎の村でした。1951年の休戦会談をきっかけに、国連軍と共産軍がやってきて両軍の連絡将校が、この地を会談場として定め、その名称をノルムルリを漢字に訳した板門店(パンムンジョム)とすることに決めました。
南北は、軍事境界線を境に分かれていましたが、休戦協定締結後には協約により、共同警備区域も設置されます。両軍から、それぞれ35名がこの区域を共同警備に当たっていました。しかし、1976年「ポプラ事件」によって、板門店(パンムンジョム)にも軍事境界線が引かれたため、両軍ともに相手方の区域には立ち入ることができなくなってしまいました。
朝鮮半島の軍事境界線沿いの非武装地帯にある板門店(パンムンジョム)は、いまや世界に残された唯一のイデオロギー対決の現場といわれています。その一方で、南北を隔てる250kmにおよぶ軍事境界線で唯一南北を結びつける「開かれた地」でもあります。南北が直接顔を合わせる現場のため、常に対立や葛藤、緊張が続いている状態であり、平和の使節が行き交う場でもあります。
以上のようなことが、板門店(パンムンジョム)の歴史的背景にありました。ここで、代表的な観光地を紹介したいと思います。
・JSA安保見学館
板門店(パンムンジョム)に行く前に、この施設で、板門店(パンムンジョム)について学習することができます。共同警備区域がなぜできたのか、過去どんな事件が起きたのかなど、説明を受けます。その後、「訪問者宣言書」という紙にサインをさせられます。内容は、この地で万が一事件や事故に巻き込まれても、国連軍、アメリカ及び韓国軍は、安全を保障出来ないというものです。
・平和の家
韓国側にある建物で、軍事的な部分を除く、民間部門の会談が南北間で行われる施設です。
・本会議場と板門閣
特別な行事などがなければ、本会議場の中に入ることが可能です。会議場の外にも中にもまるでマネキンのような軍人が立っています。会議場内では、軍人と記念撮影できる場合もあるそうです。
・帰らざる橋
現在韓国が管理している橋で、朝鮮戦争休戦後には捕虜の交換に使われた場所でもあります。捕虜は、南か北かを決めてこの橋を渡り、二度と戻ってくることがないことから、帰らざる橋と呼ばれるようになったそうです。
歴史と平和について最前線で体感できる板門店(パンムンジョム)。緊張の走り続ける地ではありますが、皆さんも是非足を運んで見てはいかがでしょうか。
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